僕は現役で国公立医学部に一般選抜で合格することができました。
国公立大学の医学部ではほぼ間違いなく面接が行われます。点数の大小は大学によって様々ですが、この面接の点数が受験の合否を分ける可能性もあります。実際、僕は共通試験や二次試験で失敗しましたが、面接で満点を取れたおかげで結果的に合格できました。もし面接点が低かったら確実に落ちていたと思います。
多くの人は「面接対策なんて面倒だなあ・・・」と思うかもしれませんが、何が合否を分けるかは最後まで分からないので、できることはしておきましょう。
今回は面接で気をつけるポイントを大きく分けて4つ紹介したいと思います。
1.作法・マナーを守ろう
まず大前提として、最低限のマナーを守ることが重要です。いくら質問の受け答えが良くても、失礼な行動をとって人間性に問題があると判断されると、二次試験の点数に関わらず不合格となる場合もあるので注意しましょう。
なお、入室の仕方や退出の仕方などは、大学から指定される場合もあるので、その時は大学のルールを遵守しましょう。
以下、具体的なマナーを時系列順に紹介します。
待合室
面接の前に、受験生は待合室で待たされることになります。待合室での態度も見られている可能性があるので、友達と雑談するようなことはせず、静かに待ちましょう。面接対策の参考書の閲覧を許可されている場合にはよく見直しましょう。
入室
入室を促されたら、面接室のドアを3回ノックしましょう。(2回はトイレです)「どうぞ」と言われたらドアを開けます。
横スライドのドアの場合は、ドアを開いた後、「失礼します」といってお辞儀をし、入室してからドアを閉めます。
押して入るドアの場合は、一度部屋に一歩入ってドアを閉めた後、「失礼します」と言ってお辞儀をします。
なお、どちらのタイプのドアの場合も、ドアを閉めるときは面接官に背を向けないようにしながら両手で閉めるとよいです。
ドアがない場合は、部屋の入り口で「失礼します」と言ってお辞儀をし、入室してください。
着席
入室したら、用意された椅子の横に立ち、自己紹介をしてください。「受験番号〇〇の、〇〇〇〇です。本日はよろしくお願いします。」などと言いましょう。(大学から指定がある場合はそちらに従いましょう。)
自己紹介を終えたら面接官から「どうぞ」と声がかかるので、「失礼します」と言って静かに座りましょう。
面接中
面接中は、顔や髪の毛を触ることがないようにしましょう。座席には深く腰を掛けるようにし、背もたれにかからないように背筋を伸ばしましょう。
男子の場合、手は足の付け根におき、足は両ひざの間に拳が2つ程度入るようにしましょう。
女子の場合、下腹部で両手を軽く重ねて置き、足は両膝を完全に閉じるようにしましょう。
質問を聞くときや受け答えをするときは、面接官のほうに体を向けるようにしましょう。(あまり大げさにやらなくていいです。)
また、発言するときは自信をもって発言しましょう。(自信がなさそうだと、同じ回答でも好印象を与えられません。)
発言の意図がわからないときは、テキトーに答えるのではなく、「それは〇〇という意味でしょうか?」と聞くようにしてください。(聞き返して減点されることはありません。安心してください。)
退出
面接官から面接の終了を告げられたら、「はい」と答えて椅子から立ち、「ありがとうございました。失礼します。」と言ってお辞儀をし、ドアの前まで来ます。
ドアの前まで来たら、面接官のほうに向き直り、「失礼します。」と言ってお辞儀をし、静かにドアを開けて退出します。
最後まで気を抜かないことが重要です。
2.質問者が何を求めているかを考えよう
当然ですが、質問には必ず意図があります。例えば、「高校時代には何をしていましたか?」というよく聞かれる質問は、「高校時代にどのような経験をしたか?」「経験を通して学んだことは何か?」「経験や学んだことをわかりやすく伝えられるか?」をみています。決して内申書の事実確認をするためにあるわけではありません。
ですから、単純に「英検一級に受かりました!」とか、「部活で全国大会に出場しました!」とかだけではなく、その過程で苦労したことなどを述べ、そこから得た教訓などを簡潔に述べなければいけません。
例えば、僕の場合は「僕は書道を小学1年生から習い続けていました。その結果、高校3年で中等師範という先生の資格を取ることが出来ました。途中で挫折しそうになったこともありましたが、粘り強くやり続けたおかげで技術が上達し、このような資格を得ることができました。そこから、大きなことを成し遂げるためには我慢強く継続することが大切だとわかったので、これからも努力を怠らない姿勢を持ち続けたいと思います。」と答えました。
このように、質問されたときにはその質問の意図をくみとり、答えるようにしましょう。
3.質問には誠実に答えよう
意外とこれが重要です。医学部の面接ではしばしば医学の専門的な内容の質問をされることがあります。そのとき、わからないのに知ったかぶりをしてテキトーに答えてしまうと、かえって「この人は不誠実だ」と思われてしまいます。
わからないときには、正直に「すみません。わからないです。」と言いましょう。ちなみに僕は医学の質問をされて「すみません。わからないです。」と答えましたが、減点されませんでした。(大学によっては減点されるかも?)
とにかく、質問に対しては正直に答え、誠実に対応しましょう。
4.一般的に知られている医療問題、社会問題を知っておこう
面接では医療ニュースや時事問題などの質問をされる可能性が高いです。実際、僕は「感染対策と経済対策をどのように両立させていくべきか?」と聞かれました。
これらの質問は、「医療問題や社会問題にどれだけ関心があるか?」「その問題に対してどのような意見を持っているか?」などをみるためにあります。
そのため、最低限の知識がないと答えようがないので、少なくともニュースや新聞などはみるようにしましょう。
とくに、新型コロナウイルス関連の質問は間違いなく質問される可能性が高いので、それらのジャンルのニュースは積極的に集めましょう。
わからない時にはわからないと言いましょうと前述しましたが、一般的な社会問題や医療問題に答えられないとさすがに減点されると思います。しっかり対策しましょう。
5.緊張しても大丈夫
最後のポイントですが、面接で緊張することは素直に受け入れましょう。面接ではどうしても緊張するものです。
僕も緊張で声がものすごく震えたり、表情がひきつったりしていましたが、それによって減点されることはありませんでした。
結局面接で大切なのは正直であることと、誠実であることです。緊張することは当然と思って、面接に臨みましょう。
まとめ
1から5まで説明したポイントを押さえてしっかり面接対策をすれば、安心して高得点を狙えると思います。
ちなみに、面接対策として本を買うなら教学社『医学部の面接 3訂版』で十分だと思います。基本的な質問事項はこの本に書かれているので、とりあえずこの本に書かれている質問事項に答えることができれば、面接対策はバッチリだと思います。
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最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
皆さんの合格を祈っています!
↓合格体験記っぽいものも書いたので、よかったらこちらも読んでみてください。